3回の川崎病の闘病記録

育児記録

娘が二度目の川崎病を発症してからちょうど一年。

先日、発症後一年の経過観察で病院を受診。

心臓をエコーで診てもらい、心臓の動きに問題はなく、血管などの拡張も見られず、異常なしとのこと。

日々、活動的に動き回り、元気にしているので、心配をしていたわけではありませんでしたが、やはりお医者さんの「大丈夫ですよ。」のひとことはお守りになるものです。

初めに

我が家は長女が2回、次男が1回と合わせて3回も川崎病を経験。

我が家で1回目となる川崎病を次男が発症したのは一昨年の春のこと。

その半年前に姪っ子が川崎病で一週間ほど入院していたことを聞いていたので、医師から「川崎病」という病名を聞いても,大きな不安を感じることはありませんでした。姪っ子の入院の際の情報が少しの安心材料となったことは確かです。

「川崎病」と聞いたことはあっても、風邪などのように身近にある病気ではないので、突然そのような診断を受けるとびっくりしたり、戸惑ったりするもの。

その都度、状況は違いましたが、1回目の経験・体験がだいぶ参考になり、2回目以降は病状の把握などもしやすかったものです。

子どもの入院中は、同じような体験記をまとめたブログなどに書かれている子どもさんたちの状態や血液検査の結果データなどと自分の子どもの状態を比べて、現在どのくらいの回復状況にあるのかを参考したりもしていました。

そこで、今回は川崎病の発症から退院までのそれぞれの経過をまとめてみました。ケース1からケース3と発症順の時系列でまとめていますが、症状が一番重かったのは最初に発症した次男です。また、長女は2回目よりも1回目の方が症状は重かったです。

私は医療の専門家ではありませんので、川崎病の治療方法や薬についての詳細は、必ず担当医師にご確認ください。

川崎病とは 

1967年に川崎富作という医師が発見した、発熱、リンパ節の腫れ、手足の指先の皮膚の皮がむけるなどといった症状をともなう、子どもに特有の病気で、子どもの病気の中でも意外と多く、適切に診断、治療をしないと、重篤な合併症を起こす可能性のある病気の一つだそうです。

川崎病には特徴的な6つの症状があります。6つの症状のうち、5つ以上が見られた場合と、4つの症状しかなくても冠動脈という心臓に栄養を送る血管に「こぶ」が見られた場合には、(定型)川崎病と診断するそうです。

〈主な症状〉

 1.発熱

 2.両方の白目の充血

 3.唇や舌が赤くなる

 4.発疹(BCGのあとが赤く腫れる)

 5.手足が赤く腫れる

 6.首のリンパ節が腫れる

急性期(発病から約10日目)に多くの主要症状が現れ、この時期に全身の炎症を抑える治療をすることが大切だそうです。

参考資料:川崎病 免疫グロブリン療法を受ける患者さんと保護者の方へ

ケース1 ~次男10カ月 ガンマグロブリンが効かない場合~

初めは、発症当時、生後10か月の次男の川崎病の記録になります。

次男は、発熱が最初に現れた症状でした。

入院まで

【1日目】

 朝から発熱。それ以外に特段症状もないので、様子を見て、夕方まで過ごす。

 夕方39.7℃あり。

 翌日がかかりつけの小児科が休診日のため、念のため夕方に受診。坐薬を処方してもらう。

【2日目】

 3時、10時、18時に坐薬を入れる。一時的に解熱するも、常に39℃後半~40℃前半の発熱。

 朝、昼はほんの少し食事を摂取。夕方にはぐったりして、母乳のみ。

 夕方の母乳で三回ほど戻し、その度にお着替え。

【3日目】

 3時に坐薬。手に発疹が出始める。

 朝の検温で39.7℃。かかりつけの小児科を再度受診。

 アデノウイルス、溶連菌の検査→ともに陰性。

 受診前は、乳幼児によくある突発性発疹を疑っていましたが、先生のお話では、突発性発疹の場合、発疹が出始めるのは解熱してからなので、今回は突発性発疹ではないとのこと。血液検査などを行った方が良いとの判断で近くの総合病院に紹介状を書いてもらいました。

 10時 総合病院を受診。

 レントゲン、心電図、心臓超音波の結果に異状は認められず。

 血液検査では炎症の値(CRT値)、肝機能の値が高め。

 発疹、唇の腫れ、手足の腫れ(BCGのあとの腫れ)、目の充血と川崎病の主要症状の4つに該当すること血液検査の炎症の値などから川崎病の疑いで入院による治療が必要とのことで、そのまま入院することになりました。

こうして、10カ月の次男が入院し治療をすることになりましたが、保護者による24時間の付き添いが必要なため、まだ幼稚園生だった長女・長男の世話を含めて、様々な対応が必要でした。

入院から転院まで

【入院1日目(発熱から3日目)】

 13時頃 先生より検査結果や川崎病、今後の治療(ガンマグロブリン療法)についての説明。

 この日は点滴のみで、ガンマグロブリンの治療はまだ開始されませんでした。

【入院2日目(発熱から4日目)】

 8時半 回診。リンパの腫れが見られるようになってきた。

→川崎病の疑いがますます強い。血液検査の結果を受けてガンマグロブリンの治療を始めることになるとのこと。

 10時半 血液検査の結果を先生が説明に来られる。

  CRT値、白血球は昨日より少し低下。

  ナトリウム、アルブミンは上昇…川崎病に見られる所見

  →ガンマグロブリンの治療を始める。

 20時 38.1℃まで熱は下がり、発疹も少し落ち着いてきたように感じられる。  

 非常に高い熱が続いていましたが、少しだけ下がったことで、午後からが動きも見られ、少し元気が出てきたように感じました。

【入院3日目(発熱から5日目)】

 7時 37.4℃。発疹、手足の腫れもだいぶ引いてきた。

 9時 先生の回診。熱が下がり、発疹手足の腫れ、目の充血などが落ち着いてきており、ガンマグロブリンが効いていることが分かるとのこと。稀に再び熱が上がることがあるので、その時は新たな治療を検討しなければならないとのことでした。この日は、このまま点滴+15時21時の抗生物質+飲み薬で様子をみて、明日採血をするとのことでした。

【入院4日目(発熱から6日目)】

 2時半 38.3℃

 7時半 38.7℃

 8時半 先生の回診。熱が再び上がっているので、採決の結果次第であるが、ガンマグロブリンを本日も投与予定であるとのことでした。

 10時 心臓の超音波。血管にコブは認められず。

 10時半 採血の結果は総じて良くはなってきているが、ガンマグロブリンの投与は行うとのことでした。

 14時 ガンマグロブリンの2回目の投与開始。38.4℃

  この後、一時間ごとに検温。

  39.0℃→40.1℃→40.2℃と高温状態が続く。

 17時 手足が再び赤くなり始める。

 22時 手足の赤みは落ち着いてきたが、再び熱が上がってくる。

【入院5日目(発熱から7日目)】

 2時 熱がだいぶ高いのでアイスノンをもらい体を冷やす。

 6時 39.3℃

 8時 38.4℃

 先生の回診。様子を聞かれたたので、おしっこの量が多いことが気になり質問をしました。おしっこはガンマグロブリンが体内に入ると、塩分、たんぱく質が血管に引っ張られるので量は増える傾向にあり、点滴に戻ったら落ち着くでしょうとのことでした。退院の見通しについては、発熱から10日前後で血管にコブができることがるのでそれまでは入院してもらうことになります、とのことでした。

 12時 37.9℃

 15時 36.3℃

 20時 37.6℃

【入院6日目(発熱から8日目)】

 6時 38.7℃ →アイスノンで冷やす。

 8時半 先生の回診。

 この時、先生からはガンマグロブリンを二回投与しても再度発熱があるため、次の治療の必要性を説明されました。そして、次の治療については、この病院では行えず、大学病院に転院して行うことが必要ということも併せて説明されました。そのまま、紹介状を書いてもらい、自家用車で一時間ほど離れた大学病院へ向かいました。

転院から退院まで

二回のガンマグロブリン投与でも発熱があり、大学病院へと転院しての治療となりました。

【入院6日目(発熱から8日目)】

 午前中のうちに、大学病院に到着し、そのまま簡単な診察。

 13時すぎ 血液検査→全ての値が回復傾向にあり、新たな治療をせずに様子をみるとのことで、点滴も外れました。

【入院7日目(発熱から9日目)】

 7時 37.6℃

 先生の回診。

 11時半 発熱が続く(下がりきらない)ので、採血をすることに。

 心臓のエコーで血管が太くなってきていることが分かり、ガンマグロブリン(免疫強化)の次の段階の治療としてシクロスポリン(免疫抑制)の投与についての説明がありました。シクロスポリンは24時間投与を1週間続けていくとのことで、腎機能、肝機能への影響や眉毛が太くなる可能性、他の病気に感染しやすくなるため半年間は生ワクチンの接種禁止ということについての説明などもありました。また、血中濃度が安定するまで2日に採血をしていくとのことでした。

【入院8日目(発熱から10日目)】

 3時 36.1℃

 9時半 採血 CRP値は微増

 この日は午前中に入浴をし、個室から大部屋への移動がありました。大学病院では個室は24時間の付き添いが必要でしたが、大部屋になると保護者の泊りも認められず、原則20時までの付き添いということで、間もな11カ月になる次男とこの日初めて離れることになりました。夕食後の授乳で19時過ぎに寝たので、看護師さんにお願いして帰宅の途につきました。病気の次男を置いてくることに対する可哀想な思い、罪悪感、不安感、申し訳なさ色々な感情が湧き出てきて、自然と涙が出てきました。

【入院9日目(発熱から11日目)】

 8時前に病院に到着すると、次男は朝食を完食していました。看護師さんに夜の様子を聞くと、20時ぐらいに目覚め、2時間ほど泣き暴れて22時ぐらいに落ち着き眠りにつき、2時に起きて泣いて暴れて疲れて寝て、5時に起きて泣き続け、朝食になったとのことでした。その日から、私がトイレなどで少しでも離れるだけで何かを察し、大泣きする日々が続きました。

 8時半 採血

 指先が乾燥し、皮がむけ始めそうな感じになっていました。これは回復の一つのサインとのことでした。


 この後、2日おきに採血をし、下表に示すようにCRP値(炎症を示す値)は低下していきました。また、若干の拡大が見られた冠動脈の一部もそれ以上に拡がることはなく、懸念されたコブ(瘤)になる心配はほぼなくなったということでひとまず安心しました。シクロスポリン投与から一週間で、点滴が全て外れてようやく自由に動けるようになり、次男の笑顔も増え、看護師さんや保育士さんに愛想をふりまいていました。

入院
6日目
入院
7日目
入院
8日目
入院
10日目
入院
12日目
入院
13日目
入院
16日目
基準値
白血球数×103/μl13.9H12.1H11.1H10.8H9.3H10.9H4.03.3-8.6×103/μl
CRPmg/dl4.83H5.27H2.58H0.72H0.19H0.07H0.090.00-0.14mg/dl
シクロスポリンng/ml414HC603H443H66L84

 そして、最初の病院から数えて入院16日目ようやく退院許可が下りて、退院となりました。

退院後

 退院後、免疫力が低下しているのでしばらくは自宅で安静に過ごすようにとの注意もありました。また、入院中から飲んでいたアスピリン(苦い粉薬なので、シロップに混ぜて飲ませていました)の服用を1日3回食後に続けました。アスピリンの服用は通常退院後1カ月ぐらいが目安とのことですが、次男は血管の拡張が見られたので通常より長めの3カ月程度になるだろうというお話でした。

 退院して、10日後に経過観察のため大学病院を受診しました。採血と心臓エコー、心電図の検査がありました。全てにおいて結果は良好でした。1カ月後の受診では拡張していた心臓の冠動脈も正常の範囲内に戻ってきているとのことで、通常より長めの服用が必要と言われていたアスピリンの服用も止めても大丈夫との診察で、家族みんながほっと一安心しました。


間もなく3歳になる次男は、発症から半年後、一年後と定期的に受診して経過観察は続いていますが、現在まで特に問題もなく過ごしています。

ケース2~長女5歳 ガンマグロブリン2回投与~

我が家で二回目となる川崎病を長女が発症したのは、一昨年の夏のこと。次男が川崎病の治療を終え退院してから一カ月も経っていませんでした。

流石に、次男の退院直後ということもあり、状況や流れも把握しやすく、親としては気持ちに余裕をもって、看病することができました。発症当時の娘は5歳という年齢で、言葉でのコミュニケーションがしっかりできるので、体調は思わしくなくぐったりとしていましたが,次男と同じ病気で入長女の1回目の川崎病の発症から入院、退院までの経過をまとめてみました院だと説明すると状況は理解できたようで、不安になったりすることはなかったように思いました。

入院まで

まずは、発症から入院するまでの経過です。次男同様、発熱から始まりました。

【1日目】

 発症当時は6月の末で暑くなっていた時期でしたが、外出先で「寒い」と言い出し、発熱しているようだったので、予定を繰り上げて早めの帰宅しました。

 夕食はほとんど食べずに、珍しく18時ぐらいには眠たいと布団に入りました。

 夜になって、39℃の発熱がありました。

【2日目】

 朝になっても熱が引かないので、かかりつけの小児科を受診しました。流行りつつある溶連菌などとは症状が違うからと検査はしませんでした。他の可能性としては手足口病が考えられるので、口の中に水疱ができたりしないか診ていてくださいとのことでした。今のところ、喉が腫れていないけど風邪かな、と。発熱以外に症状があまり見られないので、坐薬を処方してもらいました。

 12時 39.4℃。耳の下のリンパが腫れているように感じる。飲み込みを痛がり、何も食べたがらない。

【3日目】

 おたふく風邪を疑い、再度小児科を受診しました。リンパが局所的に腫れてはいるけれど、喉の腫れ、鼻水などからのもので、おたふく風邪の可能性はほぼないでしょう、と抗生剤を処方してもらいました。アデノウイルス、溶連菌の検査を行うも陰性でした。

 食事はほとんど摂りませんでしたが、牛乳は飲みやすいようで、夜中30分おきごとに目覚め牛乳を飲んでいました。

 およそ一年前に川崎病で入院した姪っ子が、初めは耳の下を痛がっていたとの情報をもらい、川崎病を疑い始めました。

【4日目】

 川崎病で入院した姪っ子の情報と次男の時の経験から、川崎病ではないか?と疑いを持ち、前日と状況は変わらないが坐薬がなくなったのと、翌日かかりつけの小児科が休診日なので、念のため再受診。血液検査をした方が色々分かるからと総合病院に紹介状を書いてもらい、そのまま総合病院へ向かいました。

 10時 総合病院を受診。

 おたふく風邪とかではなさそうだし、川崎病も違うのではないかというのが最初の見立てで、血液検査を実施。また。食事がほとんど摂れていないと説明すると、点滴を行うことになりました。
採血の結果、CPR、白血球数が異常に高く、肝機能の数値が低下しており、川崎病を否定できないとのことでした。まだ川崎病の症状が出そろわないが、川崎病を念頭にリンパ節炎とのことで、抗菌剤投与のため入院することになりました。

こうして、長女は入院し治療をすることになりました。前回の次男の川崎病の入院の経験から、一週間以上に入院になることが予想され、保護者による24時間の付き添いが必要なため、幼稚園生の長男、未就園児の次男の世話を含め、様々な対応が必要でした。

入院から退院まで

【入院1日目(発熱から4日目)】

午後になり、手足の腫れ、手足先に発疹が出始め、先生からは「川崎病で間違いないでしょう。明日採血をし、ガンマグロブリンの投与を始めることになると思います。」と言われました。

【入院2日目(発熱から5日目)】

 終日、40℃前後の発熱。

 朝から発疹が出始めました。

 耳の下のリンパの腫れが影響してか、起き上がることもままならない状況が続きました。

 採血の結果、CRP、白血球は抗菌剤が効いて若干は下がっているが、それでも高い状態であり、グロブリン、ナトリウムの低下が見られ、川崎病の所見と一致するとのことでした。

 ガンマグロブリンの投与が昼前から始まりました。

 夕食後からアスピリンが処方されました。

大学病院の川崎病の専門医による月一回の外来日ということで、心臓等をエコーで診てもらいました。まだ発症初期ということで、心エコーに異常は見られませんでした。また、エコーでは耳の下にはブドウ状のブツブツ、胆嚢の腫れ、心臓の張りも確認でき、川崎病の所見の一つであるとのことでした。

 手、背中と体全体に痒みを感じ、痒がるようになってきました。

先生からは、「まだ研究段階で可能性としてですが…」と前置きがあって、長女は採血の結果(CRPなど)を数値化すると高い値であり、それが高い値であるとガンマグロブリンの投与が一回で収まる可能性が低く、次男のように重症化し、シクロスポリンの治療も必要になる可能性が高い部類に入るとの説明がありました。

【入院3日目(発熱から6日目)】

 7時 37.7℃。痒みは少し落ち着いてきた様子でした。

 夜になり、熱は引いてきました。

【入院4日目(発熱から7日目)】

 7時 38.8℃。再び熱が上がり始めました。

採血すると、全体的に数値は下がってきているもののまだCRP値が基準値よりはだいぶ高いということで、再度ガンマグロブリンを投与することになりました。

 20時 38.6℃

【入院5日目(発熱から8日目)】

 7時 37.7℃。

【入院6日目(発熱から9日目)】

 5時 36.5℃。

 9時 先生の回診。

 熱も下がり、落ち着いているので、この後採血するけれど、血液検査の結果で転院するということはなく、このままここで様子をみるとのことでした。

【入院7日目(発熱から9日目)】

 熱が上がらず


 1回目のガンマグロブリンを投与して一時的に熱は下がりましたが、次男の時と同様に再び熱が上がり始め、採血の結果でもCPR値が下がりきっていないということで、2回目のガンマグロブリンを投与することになりました。2回目の投与後に再び熱が上がることはなく、次男の時のように転院する必要はなくなり、しばらく経過観察が続きました。そして、下表のように採血の結果も良くなり、入院から11日目に退院することとなりました。

入院
1日目
入院
2日目
入院
3日目
入院
5日目
入院
8日目
退院
1週間後
退院
1カ月後
基準値
白血球数×103/μl11.56H8.88H7.61H9.34H8.62H4.29H6.42H3.3-8.6×103/μl
CRPmg/dl21.31H17.36H11.30H6.13H1.58H0.14H0.03H0.00-0.14mg/dl

退院後

 先生のお話では、アスピリンの服用をしているので様々な病気への感染リスクが高く、アスピリンを服用している間の1カ月、できたら2カ月は幼稚園への登園は控えた方がいいとのことでした。退院時期がちょうど夏休みに入るタイミングだったので、夏休み期間は実家への帰省は行いましたが、基本的には自宅で安静に過ごしていました。入院中から飲んでいたいたアスピリンの服用も1日3回食後に続けました。

 退院して1週間後、1カ月後に経過観察のため、病院を受診しました。採血、心臓のエコーなど行い、経過は良好とのことでした。1カ月後の検診後にアスピリンの服用は持っていたものを飲み切って終わりとなりました。


 長女はこの9カ月後、再度川崎病を発症し、入院治療を行うことになります。長女のように、稀に2回、3回と複数回川崎病を発症する場合もあるとのことです。

ケース3~長女6歳 ガンマグロブリン1回投与~

長女の2回目となる川崎病の初期症状はケース1、ケース2とは異なり、発熱ではなく、リンパの腫れによる首の痛みから始まりました。

入院まで

【1日目】

 夕方 首の後ろが「痛い」と言い始める。

【2日目】

 朝目覚めると、昨夜と同じように左首の後ろの方が「痛い」と言うので、「寝違えたのでは?」と長女には答えていました。検温すると37.2℃の微熱がありました。

 昼食時よりやや食欲が落ちている様子あり、あまり進んで食べようとはしませんでした。

 夕方 37.4℃の微熱。この日も18時過ぎには就寝しました。

【3日目】

 起床時の検温 38.2℃

 9:30 かかりつけの小児科を受診

 14時 39.3℃

 18時 39.6℃

 22時 38.8℃→坐薬を入れる

 この日は終日ほぼ横になり過ごしており、左耳の下辺りがずっと「痛い」と言ってアイスノンで冷やしていました。特に、夜はひどく痛がり、寝つけない時間帯もありました。

【4日目】

 起床時 39.3℃→坐薬を入れる

 11時 この日が土曜日で翌日が休診日ということもあり、小児科を再受診(36.8℃)

 14時 39.7℃→坐薬を入れる

 19時 38.5℃

 22時 坐薬を入れる

 この日も終日、ほぼ横になり過ごす。相変わらず、左耳の下辺りを「痛い」と言って、ずっとアイスノンで冷やしていました。

【5日目】

 起床時 39.2℃

 朝食後に服薬し、戻す。坐薬を入れる。

 12時 38.4℃

 15時 39.8℃→坐薬を入れる。

 20時 39.6℃

 この日も左耳の下辺りを「痛い」と言って、終日アイスノンで冷やしていました。日中は気分も良くなったようで、テレビを見たり、ブロック遊びをしたりして過ごしていましたが、それ以外は横になり寝て過ごすことが多かったです。

 状態がなかなか良くならない為か、熱が高い時間帯には辛そうにしたり泣いたりして、情緒不安定になることも多くありました。

【6日目】

 かかりつけの小児科に電話し、土日の状況を説明すると総合病院に紹介状を書いてもらい、受診することになりました。

 10時 総合病院を受診

 血液検査の結果でCRPが19と高く、発熱、リンパの腫れから川崎病の疑いで入院することになりました。アデノウイルス、インフルエンザ、ヒトメタニューモウイルスの検査では陰性でした。

 この時期は、新型コロナウイルスの第一波が拡大し始めており、全国への緊急事態宣言が発令される直前の4月で、病院への出入りも制限されていました。コロナウイルスの感染対策による物々しい病院の対応に、これまでとは違う意味での不安を覚えたものです。

入院から退院まで

【入院1日目(発症から6日目)】

 15時 ガンマグロブリンの投与開始され、目の充血も少し見られるようになってきました。

 19時 首を動かすとだいぶ痛みがあるようで、夕食後の薬を飲まないと横にはなれないからと我慢して座っているが、「痛い。痛い。」と涙を流して泣き始めてしまいました。1回目の入院時は、発疹による痒みと戦っているようでしたが、今回はリンパの腫れからくる首の痛みとの戦いのようで、頭を支えてあげないと体を起こすことも大変な様子でした。

 20時 39.3℃。眠り始めたら、翌朝までぐっすり眠っていました。

【入院2日目(発症から7日目)】

 7時 38.8℃

 薬が効いて、体調がよくなってきたこともあり、折り紙をして遊んだり、少しずつ食事を摂れるようになってきました。

 19時 36.8℃

【入院3日目(発症から8日目)】

 7時 35.5℃ 首の痛みがだいぶ治まってきた様子でした。

 先生からは、採血の結果を受け、CRPが7.78まで下がり、熱も上がってきていないので様子をみましょうとのことでした。

 19時 36.3℃。首もだいぶ良くなり、起き上がるのも楽になってきた様子でした。

【入院4日目(発症から9日目)】

 7時 36.3℃。リンパの腫れはほぼ引いたようで、触ってもほとんど痛くなくなったと言っていました。

 14時半 シャワー浴

夕方の先生の回診で「明日の血液検査の結果が良ければ点滴を外しましょう。」と言われました。

【入院5日目(発症から10日目)】

昼過ぎに先生と話をしました。退院は、腫れ始めて14日というのが目安になるとのことでした。アスピリンの服用しているので、インフルエンザと水疱瘡には注意するようにと言われました。

1回のガンマグロブリン投与だけで、その後再び発熱することもなくCRP値も下がってくれたので、前回のように2回目のガンマグロブリン投与をすることはありませんでした。そして、しばらく経過観察が続きました。血液検査の結果(下表参照)、発熱もなく経過が良好とのことで入院8日目(発症から13日目)に退院となりました。

 退院時、先生からは首の動き(上向き)、発熱、川崎病の症状について自宅でも経過観察をするように言われました。また、首をたまに痛がるのは、何か炎症を起こしている可能性があるかもしれないので、痛みが強くなるようだと予約を早めにして病院を受診するようにとのことでした。

入院
1日目
入院
3日目
入院
5日目
入院
8日目
退院
1週間後
退院
1カ月後
基準値
白血球数×103/μl14.65H3.42H5.00H5.96H6.01H7.37H3.3-8.6×103/μl
CRPmg/dl19.43H7.78H2.91H0.86H0.10H0.01H0.00-0.14mg/dl

退院後

退院して1週間後、1か月後(月一回の大学病院からの川崎病の専門医の先生の外来)の検診では、血液検査、心電図、心臓のエコーの検査を行い、全てにおいて問題はありませんでした。前回同様、毎食後に服用していたアスピリンの服用も1カ月後検診後に持っているお薬を飲み切って終わりとなりました。

入院中から緊急事態宣言が出ていたこともあり、小学校は休校が続いており、GW明けまでは自宅で安静に過ごすことができました。1カ月検診が終わってからは、気分転換に外を散歩する程度の外出をすることもありました。学校が再開した6月頃にはすっかり元気になり、運動制限などもなかったので、みんなと一緒に変わらない学校生活を送ることができていました。三年前、同じように一年生の時に川崎病で入院した姪っ子(今ではすっかり元気です)は、授業があるので自宅で安静に過ごす時間を十分にとることができす、退院後3カ月ぐらいは発熱したり、体調を崩したりして、早退や欠席が何度かあったと聞いていました。そのことを考えると、緊急事態宣言や休校措置等には賛否両論色々ありましたが、我が家の娘にとっては小学校のスタートが遅れることなく始められて良かったと思うことです。

最後に

次男・長女の入院中は、元気にしている二人の子どもたちの世話を含め、家事のやりくりなど大変なこともたくさんありました。ケース1、ケース2の時には、遠方から泊りがけで手伝いに来てくれたおじいちゃんおばあちゃんのおかげで子どもたちの寂しさはだいぶ紛れていたように思います。

一方で、ケース3の時には、新型コロナウイルスの第一波の拡大による緊急事態宣言が出されていたこともあり、遠方からおじいちゃんおばあちゃんに手伝いにきてもらうこともできず、家族だけで乗り切らなくではなりませんでした。夫の有休取得で何とかやりくりするにも限界がありましたが、1回のガンマグロブリンの投与だけで回復したことで、入院期間がそれまでよりは短いことが幸いでした。

病院でも先生方、看護師さん、保育士さんとたくさんの方に助けていただきました。子ども同士が同室になり、情報を共有し、励まし合ったお母さん方との出会いも貴重でした。

多くの方々に支えられて家族があるということを再認識もできました。何より、家族が元気でいてくれることのありがたさを実感することでした。


最後に、このブログが少しでも誰かのお役に立てれば幸いです。同じ川崎病になられたお子様をお持ちの親御さん、お子様が早く元気になりますよう、お祈りしています。

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